就職活動、あるいは受験のシーズン。避けて通れないのが「エントリーシート(ES)」や「自己PR」という高い壁です。
これまで何百人もの応募書類に目を通し、面接の現場に立ち会ってきた面接官の視点から言わせてもらうと、一瞬で「この人とは一緒に働けない」と判断せざるを得ないポイントがあります。
それは、スキルや経験の不足ではありません。もっと根本的な「向き合う姿勢」の問題です。
「商品名・ロゴ」の間違いは、致命傷です
驚くほど多いのが、その会社の看板である「商品名」や「ロゴ」の表記ミスです。これは本当ーーーに多いです。大文字・小文字の間違い、ちょっとしたスペルミス。「これくらい、後で直せばいいだろう」と思っていませんか?
それは、大きな間違いです。
その商品名やロゴは、会社の命です。それを決定するために、開発するために、何百人という先輩たちが頭を悩ませ、苦悩し、ようやく生み出された結晶。そして、世の中に愛されているものです。
大切なものを同じように大切にできない人。リスペクトが欠けている人。そんな人と「一緒に働きたい」と思う人はいません。HPを正確に理解し、正確に書く。これは今からでも、誰にでもできる「最低限の礼儀」です。
安易な「理念に共感」に、心はありますか?
「御社の理念に共感しました」——。ESで最もよく見るフレーズですが、面接官はいつもこう感じています。「本当に理解しているのかな?」と。
理念とは、会社が膨大な時間を費やしてようやく見えてきた「理想」です。会社自身もそれを体得しようと、日進月歩で邁進している最中にあります。まだ一歩も足を踏み入れていない人が、簡単に「共感」と言い切れるほど軽いものではありません。
我々が知りたいのは、あなたの物語です。
理念をなぞるのではなく、あなたがどういう社会を目指し、どういう人間になりたいのか。この会社でどう自己実現し、どんな「風」をもたらしてくれるのか。それを、あなたの言葉で聞かせてください。そして、わが社の理念に感じたことを教えてください。
【プロの告白】かつての私も、50点の文章しか書けなかった
偉そうにいろいろ書きましたが、実は私も学生時代、文章はひどいものでした。
読み手を引き込む力はなく、自慢できる経験もない。何をどう書けばいいか分からず、血迷って「他人の文章をパクってしまおうか…」と追い詰められたことさえありました。
先輩に何度も添削してもらい、ボロボロにダメ出しされる日々。当時は一つもうまく書けた実感がなく、ずっと「50点」くらいを彷徨っていました。
けれど、その「もがく時間」こそが、必要だったんだと思います。
何度も書き直す中で、嫌でも自分の生い立ちや挫折、小さな成功を振り返ることになります。「自分は本当は何がしたいのか?」と真剣に考える。この「自分と向き合う時間」こそが、ESを完成させること以上に価値のある時間です。
自分を育ててくれた人、一緒に成長してくれた人、いろいろな人の顔を想像して、自分のこれまでを振り返ってみてください。
きっと多くの人は温かい愛情に支えられてここまで生きてこられたんだと思います。そんなあなたが、次は社会に出て、誰に、何に、愛情を注ぐのか…。
真剣に自分の人生を向き合えた人はきっと良い会社と巡り合えると思います。


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