2か月でリフティング100回。わが子のスイッチが入った「言葉」。

“見る目”

リフティング100回への道。
それは、技術を教える時間というより、
「親が、どんな言葉を置いていくか」の試行錯誤の日々でした。

最初、息子は2〜3回しかできませんでした。
体はぎこちなく、ボールに振り回されている。
僕はまず、こう伝えました。

「最初はみんなそうだよ。練習すれば、少しずつ増えていくから大丈夫」

まずは、今の「できない姿」を肯定してあげること。
そこから、わが家の長い挑戦が始まりました。

「できた!」を、本人が実感するまで。

6回、8回と増えてきた頃。
「おぉ、すごいじゃん!増えてきたね。練習の成果だね。こんな短期間で、すごいよ」
と、とにかく具体的に、今の変化を褒めました。

すると、本人の中に変化が起きました。
「記録更新した!」と自分から言い始め、
「ママ! 10回できたよ!」「ママ、20回!」
と、伸びていく実感を、自分から報告しに行くようになったんです。
(パパではなくママに報告しに行くのは、少し寂しいですが、それもまたリアルな日常です……笑)

「スランプ」のときは、隣で一緒に汗をかく。

もちろん、ずっと右肩上がりではありません。
パタッと回数が伸びなくなる、スランプの時期もありました。

そんなとき、僕は「こうすればいいんだよ」とアドバイスするのをやめて、
「一緒にやってみる」ことにしました。
大人でも何が難しいのか。どこでボールが逃げていくのか。
一緒に泥にまみれてみると、「あぁ、これ難しいな」と親も気づきます。

「大人も難しいんだ」「パパも苦労してるんだ」
その共感が、子どもの孤独な練習を、少しだけ軽くしてくれた気がします。

回数よりも、「あきらめない姿勢」を認める。

50回、60回と増えてくると、僕はもう、回数自体はいちいち褒めなくなりました。
それよりも、「あきらめずに、やり続けていること」を認め、褒めるようにしました。

「最初は数回しかできなくて、ふてくされた日もあったよね。でも、投げ出さずに今日まで続けてきた。その姿勢が、本当にすごいと思う。大人でも、なかなかできることじゃないよ」

回数という「結果」ではなく、そこに至るまでの「心の強さ」を認めてあげる。
すると子どもは、100回という数字の向こう側にある、
「絶対できる!」という「自分を信じる力」を無意識で吸収し始めたような気がします。

最高の隠し味は、「ママの喜び」だった。

振り返ってみて、100回達成の最大の「隠し味」だったなと思うのは、
うちのママの存在です。

息子が「〇〇回できた!」と報告するたびに、
本人以上に大喜びして、自分のことのように驚いてくれる。
満面の笑顔で息子をぎゅ~っと抱きしめる。「すごい!すごい!すごい!」って。

「誰かを喜ばせたい」
そんな純粋な気持ちが、彼の背中をずっと押し続けていたのかもしれません。

リフティング100回。
それは、家族みんなで、ひとつの「成長」を面白がった結果のご褒美でした。

ボールを蹴るわが子に、皆さんはどんな言葉をかけてあげたいですか?


takeisan

ギャラクシー賞監督で現役のテレビディレクター。アナウンサーなどの採用面接官も務める。週末は8歳の息子を追う「少年団パパ」。独自の観察眼で、少年団サッカーと将来の「選ばれる力」の意外な関係をドキュメンタリー風に綴ります。新連載:原爆の謎を追いかけて 公開中

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