前の記事からの続きです。
小学3年生の息子が、リフティング20回の壁にぶつかっていました。
それまで少しずつ回数を伸ばしていたのに、ある日突然、ガクンと回数が減ってしまったんです。
「下手になっちゃった……」
そう言って、息子は泣き崩れました。
練習を続けているのに、なぜできなくなったのか。
僕も一緒にリフティングをやってみました。
すると、僕も全然できない。
「あれ? あれ? なんで?」
親子で首を傾げていました。
ところが、そのとき、あることに気づきました。
「あっ!暗いからだ!」
何度やってもボールが安定しない。
ボールが思ったところに返ってこない。
そのとき、ふと気づいたんです。
「あっ! 暗いから、ボールがよく見えてないんだ!」
時刻は、もう薄暗い夕方でした。
ボールの輪郭がはっきり見えません。
よく考えてみれば、リフティングは空中にあるボールを足で正確にコントロールする練習。
ボールがどこにあるのか、どんな軌道で落ちてくるのかが見えなければ、足を出す位置もズレます。
実際、そのときの息子は、ボールに足を当てる位置が安定していませんでした。
僕はすぐに息子に伝えました。
「ボールが暗くて見えないから、うまく蹴れないだけだよ。明るいところでやれば、またできるようになるから大丈夫」
すると、息子も少し安心したようでした。
そして僕は、ここで一つのことに気づきました。

リフティングのコツは「ボールを見る」こと?
もちろん、リフティングにはいろいろな技術があります。
ボールを蹴る場所、足の角度、力加減、姿勢……。
でも、そもそもボールを正確に見えていなければ、正確に蹴ることも難しい。
今回の出来事をきっかけに、
「ボールをよく見ることって、リフティングではかなり大事なんじゃないか?」
と考えるようになりました。
プロのサッカー選手になると、ボールを見ずにドリブルしたり、周囲を見ながらプレーしたりします。
でも、リフティングを練習している子どもにとっては、まずボールの動きをしっかり目で追うことが大切なのではないか。
そう考えて、息子には、
「蹴ることばかり考えないで、ボールをしっかり見てみよう」
と伝えました。

ボールの動きを、目でしっかり追う
それからの練習では、「ボールを見る」ことを意識するようにしました。
ボールが上がったら、そのボールがどこに落ちてくるのかを見る。
そして、その位置に合わせて足を出す。
もちろん、これだけで突然リフティングが上手くなるわけではありません。
息子自身が練習を続けたことが一番大きかったと思います。
ただ、「ボールを見る」ということを意識するようになってから、少しずつ変化が出てきました。
そして、数日後――。

「20回」から一気に「60回」へ
「見る」ことを意識して練習するようになって数日。
息子のリフティングの回数が、急に伸び始めました。
まずは60回。
その翌日には、なんと102回。
さらに1週間後には――
212回。
20回前後で苦しんでいたところから、200回を超えました。
もちろん、「ボールを見るようになったから212回できた」と単純に言い切ることはできません。
練習を続けていたこと。
それまでに積み重ねてきた経験。
本人の感覚が一気につながったこと。
いろいろな要素があったと思います。
それでも、親としては「ボールを見る」という意識が、何か一つのきっかけになったように感じました。
そして、練習している息子を見ていると、明らかに以前とは違う感覚でボールを追っているように見えました。
「なんかできそう」
「うん、できるようになってきたな」
「できそうだ」
「よし、できた!」
そんな声が聞こえてくるようでした。

子どものリフティングは、突然伸びることがある
僕自身、100回を突破したのは中学1年生のときでした。
それを考えると、小学3年生の息子が1週間ほどで200回を超えたことには、正直驚きました(笑)。
子どもの成長って、本当に分からないものです。
昨日までできなかったことが、突然できるようになる。
20回の壁にぶつかって泣いていたのに、数日後には100回を超え、さらに200回まで到達する。
だからこそ、回数が伸びないときも、
「下手になった」
と決めつけなくてもいいのかもしれません。
今回の息子の場合は、たまたま「暗くてボールが見えていない」ということに気づきました。
そこから、
「ボールをしっかり見る」
ということを意識するようになった。
それが、リフティングの感覚をつかむ一つのきっかけになったのだと思います。
そして、次の壁へ
もちろん、これはサッカー指導者でもない僕が、息子との練習を通して感じた一つの気づきです。
すべての子どもに同じ効果があるとは思っていません。
ただ、リフティングの回数が伸びなくて悩んでいるなら、
「もっと強く蹴ろう」ではなく、「まずボールをしっかり見てみよう」
と意識してみるのも、一つの方法かもしれません。
さて、息子は次の挑戦へ。
今度は**「ふとももリフティング」**に挑戦することになりました。
これがまた、やってみると面白い。
そして、この練習をしているうちに、僕は「アジリティ」というものにも興味を持つようになりました。
リフティングとアジリティ。
一見すると別のものに思えますが、子どものサッカーを見ていると、ちょっと面白い関係がありそうです。
その話は、また次回。


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